こだわり・・自分仕様のブレーキの薦め  




       
◆ 概 要 
 最近のクルマは実によく出来ています。車体の剛性あり、そしてエンジンパワーやフィールも上々。そしてサスペンションやタイヤ性能がものすごく良くなっているので、15年くらい前のクルマと比較してみれば一見ほとんど改善の余地はないともいえます。でも使うステージやドライビングスタイルはひとそれぞれ。だからこそ、そして定期的に交換の必要な消耗品であるからこそブレーキはこだわりたい部分のひとつ。一見スピードを殺すようにみえてタイムアップとは反対の方向に見られがちなものですが、ブレーキを制してこそタイムアップがあります。ブレーキは単にコーナリングのためにスピードをおとすだけでなく、進入の姿勢変化をコントロールするもっとも繊細な操作でもあります。

 純正のブレーキシステム特にブレーキパッドはあらゆる性能を高度にバランスして非常に良く出来ています。鳴きをださないよう、そしてロングライフを重視、そしてローターを攻撃しない、ダストも出にくく・・。ただし、これら相反する性能をうまくバランスすることを優先するあまり、ある意味妥協した性能もたくさんあります。

 A/m/sでは「ドライビングスタイルにあった最適ブレーキパッド」を選ぶお手伝いをします。 「もう少し効きが欲しい」 「もっと限界域でのフィーリングのいいもの」 「ダストの出ないものがいい」 「特殊な車種だがこだわったものが欲しい・・・」などなど。
 A/m/sではサスペンションに関わる皆さんの“こだわり”にお応えします.

>> A/m/s ブレーキパッド・ラインナップ


 ブ レ ー キ パ ッ ド の 種 類 
 ブレーキパッドは大きく分類して材質があります。効きはこれらの配合できまります。しかしながら大型トラックのように重量物を止められればいい性格のものとは違い、フィーリングが重要になってきます。ブレーキの性格を表現するのに英語圏ではよく“ハード(HARD)”か“ソフト(SOFT)”かという表現が使われますが、このニュアンスにはブレーキタッチの硬い柔らかいだけでなく効きが強いか弱めか・・というニュアンスも入っているようです。ブレーキの詳細を説明するには日本語の方が繊細な部分の表現が出来て都合がいいようです。

ブレーキの性能を評価するに重要な項目としては
1.『効きの強さ』 2.『ペダルタッチ(剛性感)』 3.『コントロール性』 4.『耐フェード性』 5.『低温及び高温特性』
です。
もちろん、ストリートユース前提であればこれに加えて
6.『ライフ』 7.『ローターへの攻撃性』 8.『鳴きの程度』
も重要になってきます。

クルマの場合はこれに『前後バランス』というものも加わってきます。
ちなみにブレーキのコントロール性を表現するのに、踏力に応じて効く・・という表現がありますが、これは効きの強さがどのようなペダルストロークで立ち上がるのかということを表現しており、前述の1〜3のそれぞれに包括される微妙な部分でもあります。そして材質はといえば、『ノンアスベスト材』 『セミ・メタリック』 『メタリック』 『カーボンメタリック』・・・とかずかずの配合あり。

これらのキャラクターを微妙にバランスしているのがブレーキパッド。どんなに良いといわれていてもブレーキパッドに絶対性能はありません。つまりはユーザーにあったブレーキパッドこそ最高の“ブレーキ”ということでしょうか・・・。




◆ ブ レ ー キ パ ッ ド の 選 び 方
 上記のようなブレーキの性格をよく把握したうえで、お客様にあったブレーキパッドを選ぶことになります。サスペンションもそうですが、このときに重要となってくるのが使い方です。ストリート+ワインディングなのかワインディングを主体にするのか・・そしてサーキットは頻繁に行くのか・・等々です。 これらそれぞれのステージを自分の中で各どれくらいの割合でかんがえているかをあらかじめ想定する必要があるでしょう。もちろん、一昔前とちがって、サーキットスペックでも低温特性のすぐれているものもあり、温まらない街中では全然効かないなんてことも稀。そういう意味でむかしよりも選びやすくなっているともいえるかもしれません。




◆ 現 代 の 高 性 能 車 
 たとえば現行のGDBインプレッサは非常に良く出来たクルマ。標準でブレンボブレーキシステムが装着されるなど、動力性能だけでなくブレーキ性能でも十分なポテンシャルをもっているクルマです。とはいうものの、純正ブレンボのブレーキパッドは様々な考慮から、やはり通常ユースで万人向けに問題ないように設定されています。ストリートでは十分なポテンシャルを感じさせるブレーキシステムですが、サーキット走行などの高速ブレ-キングでは不満を感じるハードユーザーも居ることと思います。またそこまで攻め込まないにしても、純正の代替であればもう少し全体にレベルの高いものが欲しいというユーザーも多いのは事実。また、BMWやHONDA車では高性能なエンジンを搭載しながらもブレーキシステムは片押しタイプの比較的シンプルなものが多いようです。高性能エンジンゆえ、走りを楽しむオーナーが多いこれらのクルマでは必ずといっていいほどブレーキパッド交換のよさが実感できることでしょう。




◆ 旧 型 車 そ の 他 
 国産車の動力性能も80年代後半に入って飛躍的に向上してきましたが、それまでのクルマはサスペンションやブレーキシステムはすこし頼りないものが多かったような気がします。そして90年代初頭でも一部の車種ではハイパワースペックながらブレーキシステムは他車種の流用であまりバランスがよくないものもありました。個性派の魅力的なクルマがなくなってきた昨今だからこそこのような旧車も魅力的。ただし、これらの愛車ライフでの欠点をあげるとするならばスポーツパーツのラインナップ不足でしょう。A/m/sではサスペンションだけでなくブレーキに関してもオーダーメードシステムで特注パッドも製作してます。



◆ コ ン ペ テ ィ シ ョ ン
 ミスファイアリングシステムが多用されるようになったラリー。このシステムをコンペティションレベルで有効に使うためにはどうしても純正のブレーキアシスト(マスターバック機構)は使えなくなります。エンジンを止めた状態でのブレーキの効きを想像してみて下さい。このような状態でも効きを発揮できるような特殊なスペックのパッドが必要となりMます。マスターバック機構を使う通常よりはキャリパーへの油圧は低め、それでも効きを確保しながら過酷な条件でもフェードをしない・・、そのような環境下ではそんな特殊なスペックはパッドの材質や狙うスペックもまったく通常のものと異なってきます。

 なみに、当社ラインナップのGDBインプレッサGroupN用は小西がF型グループNインプレッサで今年のラリージャパンゼロカーで使用したもの、ランサーEVO用は昨年のAPRCチャイナラリーでも使用したものでトップグループで勝負するための確実な実績とライフも含めたデータがあります。
どちらも、小西だけでなく国内、国外のトップドライバーが国際舞台でもテストを実施した自信作です。お勧めなものは“基本スペック”ですが、ドライバーの踏力に応じた若干効きの強いタイプも製作できます。






◆ ブ レ ー キ の フ ィ ー リ ン グ 向 上 
 これまで主にブレーキパッドに関してコメントしてきましたが、ブレーキと一口でいってもそれはブレーキパッドだけでありません。“ブレーキシステム”をトータルで考えることも重要になってきます。

 簡単なところでいえば、ブレーキフルード。これは消耗品でもあるため、ハードランをするひとならすこしでもこだわりたいところ。ストリートでの使用では大きな差は感じられにくいかもしれませんが、ブレーキローターをほのかにでも赤くさせるような走りをしてくればかならずやその違いが見えてきます。そのような使用条件下ではよりハイスペックなブレーキフルードをいれることでフィーリングの低下を極力抑えますし、ハードランの後の停止で一時的にキャリパーの温度が急上昇したときに起こるフルード沸騰の抑制にも効果的。特に後者の場合ですが、停車した後に床までブレーキペダルが入ってしまう経験をしたことのあるかたなら分かりやすいはず。ブレーキパッドの性格によるものもありますが、ブレーキフルードをもう一度見直してみるのもベターでしょう。

さて、ブレーキのフィーリングを向上させるにはどうするのか・・。そのためにはブレーキシステムの剛性を上げるという方法が一般的。簡単なところでいえば、マスターシリンダーストッパーを取り付けたりブレーキホースをステンメッシュタイプに交換するのがもっともベーシックなところです。グループAのようにブレーキのシステム自体がまったく別物のマシンはともかく、市販車に極めて近いグループNマシンにおいても、レギュレーションの中でどれだけポテンシャルがアップ出来るかを探っていけばこのようなフィーリング向上は重要なノウハウです。ちなみに最近の4WDターボ車ではミスファイアリングシステムは定番。このためにブレーキのマスターバック機構(ブースター機構)はつかえず、ブレーキはまさにエンジンを止めた状態でブレーキを踏むあの感覚にちかい、非常に踏力のいるシステムになっています。このような使用下ではドライバー自身の体の負担もさることながらペダル付近に相当な負荷がかかるため、ペダルを取り付けている部分のブラケットやブレーキマスターシリンダーを固定するバルクヘッド(エンジンと室内の隔壁)を補強することでブレーキの剛性感がでてきます。ストリートカーでこれらの“大改造”はいらないかもしれませんが、前述の後付けストッパーやハイスペックホースに交換するのはまさに同じ視点でのモディファイといえます。






◆ 究 極 の ポ テ ン シ ャ ル ア ッ プ 
  そして、ブレーキパッド交換、ブレーキフィーリング向上を狙ってもどうしてもブレーキの容量自体が不足している場合にはブレーキローターやキャリパーの交換となってきます。最近では立派なブレンボなどを標準とするハイスペックマシンも多いですが、そうでないクルマの場合、より容量の大きなものへ換装となります。ちなみにブレーキパッドでもブレーキの効きを強くすることは可能です。そして好みのフィーリングを作り出していくことも可能です。でもよりブレーキを突き詰めていけばブレーキ容量がおおきいシステムに換装することで、システム自体としては“無理やり”から“余裕”の制動仕事をするわけで、同じ効きを得るにしてもよりブレーキローターやブレーキパッドへの負担は減り、その分コントロール幅も広げることができます。ただし、これは究極のポテンシャルアップとはいえブレーキにとことんこだわる人は視野に入れるべきモディファイともいえます。




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